屋根・板金関係
2025年02月08日

不安にさせる業者にご注意 西宮 宝塚 尼崎 屋根が浮いているとは

よくお世話になっている方から「すぐ近所の工事に来た業者の人からお宅の屋根が浮いていると言われたんですが」とのご相談がありました。

はい、よくある不安をあおる商法だと思いますよ。

カラーベスト葺の建物の場合、この業者の様に「屋根が浮いている」というのはこのカラーベスト材の一番上に付いているいる棟包み(むねつつみ)と呼ばれる板金部材の事を言ってるんだと思います。(そういう業者に直接聞いたことは有りませんが)

屋根材のカラーベスト自体は1枚づつ専用釘で留めてありますので何かの拍子に割れることは有っても屋根材が浮くことはほぼ有りません。

この板金材の棟包みは屋根材を葺きあがった後に幅9センチ程度の木材を釘かビスで取付け、それを下地として板金材を被せてあるんですが大抵の場合この板金カバーを木材に固定するのは釘で留めています。

私も少し前までは「スクリュー釘」と呼ばれる抜けにくい加工を施した釘ではありますが釘留めでした。

しかし下地に木材を使用しているため 経年で木がやせたり水が回って腐ってきたりすると釘の保持力は極端に落ちてしまいます。

事実数年前の台風時の様に 強風によるカラーベスト葺屋根の棟包みが飛散する案件が大量に発生しましたが 原因はこの板金材を止めている「釘」が抜けたことによる保持力が落ちていたからです。

また屋根の上の事ですので普段見えない事をいいことに一般の方が気にしたことはない場所の不具合を指摘し不安にさせる手法を使う業者がいるのは困ったものです。

もちろん点検と称して屋根に上げてしまうと話がさらに悪い方へ進んでしまうのは想像できると思います。

実はこの建物、すでに私が数年前に実際にこの棟包み板金材の保持力が落ちていたのでビス留めによる補強対策済みでした。

施主様もそのことは覚えていらっしゃいましたが一応念のため現場を確認に行きました。

もちろん何の問題も有りませんでしたよ。

以前にはこんな記事も↓

「錆びた釘は抜けにくいんです」

「横着も一つの要因だと思います」

 

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