屋根・板金関係
2024年08月28日

大谷石の劣化対策です 西宮 芦屋 尼崎 石塀

大谷石(おおやいし)ってご存知ですか?

私は石塀などで姿は見たことがあるのですが お恥ずかしながら名前までは知りませんでした。

柔らかいので加工がしやすく独特の風合いから石塀や内装などの建築部材として古くから用いられてきた石材ですが、吸水性の関係で野外使用では風雨で劣化が早いという欠点があるそうです。

その大谷石を使った石塀の所有者の方からご相談を受けました。

お伺いしてみると石は劣化が進み表面に剥離や欠けが発生し また地震の影響でしょうか、割れてしまった個所をモルタルで補修してある箇所も有りこのままではいずれ広範囲に崩れてくるのではないかと感じました。

劣化の進んだ大谷石の補修工法なども有るようですが 板金屋の私で対応できる方法として、石塀の上にカバーをつけて天端に直接雨がかからないようにすることで劣化の速度を遅らせることは出来そうです。

雨対策の効果とすれば少しでも大きなものを取付ける方がよいのでしょうが やはり見た目も有りますので今回は最小限度の大きさのものとし、 いつもの様に土台となる内側に傾きを持たせたベースプレートを先に取付け、上から化粧のガルバリウム鋼板でカバーする といった具合です。

塀の上の板金カバーはよく行うので問題ないのですが今回は劣化の進んだ大谷石への取付ということで、直接石屋さんに今回の工事で注意する点など いろいろ尋ねてアドバイスを貰いました。

劣化の進んでいる石ですので大きな衝撃は厳禁という事で接着剤で固定することも考えましたが、どれだけの保持力が維持できるか確証が持てませんでしたので最低限度のアンカー留め+接着剤の併用で行うことにしました。

ドリルによる穴あけも細いものから始めて徐々に目的の太さに広げたり、接着剤が付きやすいように石の表面をワイヤブラシで削ったりと結構な手間はかかりましたが何とか無事取付できました。

正直、途中で石が割れたらどうしようと冷や汗の連続で終わったらどっと疲れが出ました。(笑)

似た様な対策工事はここにもあります。

「屋根ばかりじゃありません」

「樹の小口カバーです」

「まさかの原因でした」

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