屋根・板金関係
2024年12月08日

古い木製門扉の板金カバーです 西宮 宝塚 芦屋

いつもお世話になっている工務店様からのご依頼です。

築後数十年経っている建物の木製の門扉の下側が雨で腐食しているのでこれ以上傷まない様に板金(ガルバリウム鋼板)でカバーして欲しいとの事です。

本来なら傷んだ木部も交換したいのだけれど 経年で扉を吊っている金具が外れない為に交換ができない様で、傷んだ木部を隠す意味合いもあるようです。

こういうケース(ご依頼内容)はよく有って 何度か対応させて頂いているんですが その対応方法で必ず共通している部分があります。 

それは「角度」なんです。

新しくて工場で出来た規格品なら大抵いろんな角度は「直角(90°)」で仕上げられています。

ですので私が板金材でカバーを作る際も90°で加工すれば良いのですが 多くの手作りの古い門扉などは直角という事がないんです。

簡単に言えば「平行四辺形」もしくは「台形」です。

底の面と縦の面が直角ではなく少しねじれている状態と思ってください。

これに直角に曲げた板金カバーを合せようとしても合いませんし、合う大きさにすれば一回り大きな部材を作らないといけません。

これでは扉から大きくはみ出て取り付けている柱や2枚合わせの扉なら扉同士が当たってしまい開閉できなくなります。

その為角度を細かく採寸する必要があります。

場合によっては一度簡単な型を作り、それを基にこの部分はプラス2ミリとかこの部分はマイナス5ミリとかを図り実際の部材を作ることになります。

そう、結構手間が掛かるという事なんです。

今回もそういった手間をかけたおかげでスムーズな開閉が出来る部材を加工、取付出来ました。

ちなみにこういった木部が腐食した部分のカバーは基本的にのり貼りですが最低限のビス留めを併用します。

腐食している下部の方はビスが効きませんので ある程度の高さまで板金材を高くする必要があります。

その為、板金材の大きさが見た目に少し大きいかな、という場合も有りますのでご注意ください。

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