雨漏りの原因事例
2023年10月28日

怖い怖いサイディング壁の増築工事 雨漏り 西宮 尼崎 宝塚

工務店様の現場で増築工事が有り、屋根にガルバリウム鋼板で竪ハゼ葺を施工しています。

増築工事なんで既設の壁を切って部屋なり屋根なりをくっつけるんですが、既設の壁は「サイディング」と呼ばれる材料で施工されています。

このサイディング壁は簡単に言えば 既に塗装まで済ませて有る化粧のパネルを壁に張っていくことで、工期の短縮や豊富なデザインが生かせる製品で非常に多くの建物に採用されています。

ですのでこのサイディング壁の物件の増築工事というのはよくある工事なんですが、雨漏りが発生することも多い工事なんです。

具体的には増築部分の天井から雨がポタポタというのがほとんどで多くの場合、原因は既設壁サイディングの下に張ってある「防水紙」をちゃんと処置していなかったことによる漏水です。

新築時の手順で言えばサイディング壁の下に張る防水紙は地面に近い下部から1段目を横方向に張っていき、2段目は少し重ねて同じく横方向に、3段目も2段目に少し重ねて…、と下から上に張っていきます。

これは雨が流れる様を想像して頂けると解りやすいのですが、水は上から下に流れる為、それに逆らわない様に張っているわけです。

ですが増築等でこの防水紙を切る必要があった場合、そこの処理の仕方を間違えると(いい加減にすると)流れてきた水はそこから部屋内に入る構造になってしまいます。

サイディング壁の裏側に雨が入るの?と疑問に思われるでしょうが、実は入る要素は多々あるんです。

壁施工後に取付けたエアコン室外機の配管カバー、換気口、雨樋の支持金物 などなど…。

もちろんサイディング本体の継ぎ目もコーキングという防水のりで固めていますが、経年で劣化します。

その為この防水紙の張り方が雨漏りに大きく影響するんです。

新築時にはサイディング専門業者様が注意を払って施工していますが、後に増築工事の際に工務店様以下の関係業者様がどこまで注意を払っているか、これが雨漏りを防ぐポイントになります。

もちろん今回の工務店様はその事をちゃんと解って 対策を考えていらっしゃいましたので安心です。

 

 

 

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