雨漏りの原因事例
2024年04月28日

屋根材には適正な角度が必要です 西宮 芦屋 尼崎 門屋の屋根

家の前にある門屋の屋根が傾いている様なんだけれどどうすればよいかとのご相談です。

お伺いしてみると確かに立派な門屋が有りましたが 屋根の先端部分が大きく割れ、今に落ちそうに見えます。

どなたかがこれ以上悪くならない様にという事でしょうか、コーキング(防水用のり)でひび割れ等を直してあるんですが正直、そういうレベルじゃない様に見えました。

良く調べてみると屋根の下地は木製なのですが 漏水の為、完全に腐ってしまっていましたので これをそのまま復旧するのはほぼ不可能なんじゃないかと思い、知り合いの工務店様に相談しましたがやはり現状では崩落の危険が有り、残念ですが撤去しかないとの事でした。

では何でここまで腐るほど漏水していたのかという原因ですがおそらく、屋根の勾配(傾き角度)が屋根材の葺き方に有っていなかったのではないかと思われます。

屋根は門屋という事も有り、一コマの大きな一文字葺が施工されていましたが この屋根の葺き方はハゼと呼ばれる材料の継ぎ目が多い為、緩い屋根勾配の場合 毛細管現象で漏水する可能性が有るんです。

簡単にイメージしやすい例でいえば全くフラットな屋根に日本瓦を葺いたら 瓦の継ぎ目から雨水が逆流して漏れるだろうことは誰でも想像できますよね。

実はこの様にもう少し屋根の角度が無いと対応できない屋根材というのは結構あります。

カラーベスト葺なんかもそうですね。

こういう緩い屋根勾配にはそれに適した屋根の葺き方が有ります。

板金屋根で言えば「竪ハゼ葺」「折板」など屋根材を縦方向に継ぎ目なく長く使い、かつ 部材間の継ぎ目部分が雨の流れる面より上にある葺き方です。

結局 地震などを考え、この門屋は屋根は撤去することになりましたが ある意味、崩落前で良かったと思います。

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