雨とい関係
2024年01月08日

竪樋がブラブラするのはこういう理由です 西宮 芦屋 伊丹

壁に付いている雨樋がブラブラしている、どうも一番上が外れているように見える、とのご相談です。

お伺いしてみるとまさにその通り、竪樋の支持金物が壁から外れて竪樋がブラブラしています。

通常竪樋の支持金物というのは竪樋をつかむ部分に長い釘の様なものが付いていて、それを壁に打ち込んで竪樋を固定する仕組みになっています。

どこに打ってもいいのかと言うとそうではなく、木造の場合でしたら壁の中にある「柱」に打つ必要が有ります。

木造住宅では必ず建物の四隅には12センチ角程度の角材が柱として使われています。

もちろん四隅だけでなく、数か所入っていますし、それとは別に「間柱(まばしら)」と呼ばれる柱よりは狭いですがしっかりとした木材も数か所入っていて、その柱と柱の前面に12ミリ程度のベニア板を壁面として張り付けるのが最近では一般的です。

この柱をめがけて支持金物を打ち込むのですが現場の状況によっては、壁内の柱が無い所でも竪樋を下ろさないといけない状況も有ります。

この場合、壁用に張られた12ミリのベニア板にこの釘部分を打ち込むことになるので 保持力としてはかなり弱い物になり、少し力を入れると簡単に抜けてしまいます。

今回の原因はまさにこれでした。

今回の様に壁用のベニア板に留めたい場合はそれ用の支持金物が有るんです。

正しくは「鉄骨用」の支持金物を流用するんですが、これは竪樋をつかむ部分は同じですが釘の様な部分が無く、代わりにL字型に曲げたプレートが付いていてビスでベニア板に留めます。

ビス留めですのでベニア板でもちゃんと保持力が有りますが一つ欠点が有ります。

釘のタイプの様に壁から2センチとか3センチとか現場の状況に合わせて打込量を自分で決められないんです。

大抵3センチとか4センチとかやや大きな決まった寸法にしかなりませんので使い勝手は正直悪いです。

そのせいも有って「あえて」通常の打込用金物を使った可能性は有りますが 抜けてしまうようでは意味がないですよね。

その為、施主様にはこの金物(鉄骨用)を使うが寸法的に現状より壁から少し離れた感じになりますとお断りした上で使用しました。

でもこの手の寸法的な違和感は実は一般の方はほぼ気にならない程度のことが多く、見る人が見れば違和感がある、という程度なんですよね。

 

 

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